矯正治療とは

Orthodontics

矯正が必要な歯並び

歯並びの乱れはいろいろなタイプに分類され、各症状に応じた矯正治療の方法があります。

歯の傾きやズレ、噛み合わせの不正の状態や程度は患者さまごとに異なるため、それぞれに適した治療が欠かせません。また、複数の症状が重なっていることもあり、各症例に対応した治療計画や治療方法を選択する必要があります。
阿波座・本町のタニ矯正歯科では、矯正に特化した歯科医師として30年以上の知識と経験をもつ院長がすべての矯正治療を担当します。適切な治療計画を立てて治療を行なっていますので、安心してご相談ください。

  • 前歯のゆがみ・出っ歯

    見た目の問題だけでなく発音障害や口呼吸などの原因にも

  • 受け口

    早期の治療開始で成長発育への悪影響を軽減

  • すきっ歯

    永久歯に生え変わったあとのすきっ歯には要注意

  • 八重歯

    意外に知られていないお口の健康への悪影響

  • 叢生(ガタガタ歯)

    永久歯列完成までの早期治療により抜歯が不要な場合も

  • 開咬

    顎の成長などを利用しながら矯正治療を

  • 過蓋開咬

    悪習癖や上下顎の不正関係を改善しながら矯正治療を

さまざまな治療方法が選べます

当院ではマウスピース型の装置を使った矯正治療と、ワイヤー矯正、それに部分矯正に対応しています。患者さまのご希望や症例などを総合的に判断し、それぞれに合った治療計画を立案します。治療方法については事前に説明し、ご納得いただけるように努めています。

お子さまの歯並びが
気になる場合もご相談ください

お子さまの矯正治療をお考え中の方が抱く疑問に「こどもの矯正って、いつから始めればいいの?」「いつ相談に行けばいいの?」といったものがあります。
矯正治療を開始する時期は、お子さまの歯並びや噛み合わせの状態、上下の顎の関係、年齢や成長の状態によって異なります。つまり「早ければいい」「遅いのは駄目」ということは一概に言えません。
ただ、多くの場合においては、前歯が永久歯に生え変わった段階(混合歯列期)に早期矯正治療(1期治療)を開始するのが適切な傾向にあります。早期矯正治療を受けることで不正な歯並びを改善し、ワイヤー・ブラケットによる本格矯正治療(2期治療)に移行しなくてよいケースもあります。また、将来的に本格矯正治療が必要になっても、不正の程度が軽減して治療期間の短縮や治療の負担を軽減できる場合があります。

ご相談の時期について

治療開始の時期が適切であれば、より良い治療結果が期待できます。とくに受け口や交叉咬合が認められる場合には、乳歯列期や混合歯列期といった時期から矯正治療を開始すると、より良い効果を得られる場合があります。
ご相談にお越しいただいた場合は、すぐに治療を始める必要性の有無についてお伝えするとともに、数ヵ月ごとのチェックが必要な場合もお話しします。また、歯並びや噛み合わせだけでなく、お口の中の衛生などについてもお話しします。今後のお口の健康維持に役立てられる内容になります。歯並びが気になりましたら、まずはご来院ください。

乳歯列期に始める矯正治療

(受け口、交叉咬合で早期の改善が必要と思われるケース)
乳歯列期に始める矯正治療(受け口、交叉咬合など)乳歯列期(2.5歳~6歳ごろ)から矯正治療を開始するケースは、多くはありません。しかし、将来的な骨格の不正の予防や、機能的な不正の改善などを目的に矯正治療を行なうことがあります。悪習慣が歯並びに影響する場合なども、該当することがあります。
取り外しのできるプレートタイプの装置やアクチバートルなどを使用し、不正を改善していきます。

受け口

下顎の前歯が上顎の前歯より前方に噛み合っているケースで「反対咬合」や「下顎前突」と呼ばれます。

交叉咬合

上下の歯が、前後や左右にずれて噛み合っている状態です。

混合歯列期に始める
矯正治療

一般的にお子さまの矯正治療をお考えになる時期としては、混合歯列期(6~12歳ごろ)が多いと思われます。学年で言えば、小学校低学年以後となります。前歯が永久歯に生え変わるのとほぼ同じ時期に6歳臼歯が生えてくることによって将来の歯並びの不正が予測されるため、混合歯列期が適切と考えられます。
混合歯列期に上下顎や歯と顎の関係、咀嚼(そしゃく)機能を正しくしておくと、永久歯の咬合関係が良くなります。もし永久歯列において本格矯正治療が必要となった場合でも、より良い結果が得られて治療期間を短縮することにもつながります。

歯が正しく生えるスペースが不足していると考えられる場合、顎や歯列弓の拡大を図り、永久歯が正しい位置・方向に生えるように治療します。このように、将来的な噛み合わせや歯並びを予測した矯正治療が必要となります。
顎や歯列弓の拡大には、さまざまな方法や装置があります。治療の目的によって矯正力の強さや時間、装着期間の違いなどを考慮し、取り外し式や固定式の装置の種類を選択します。患者さまの治療に合った方法・装置を選び、適切に治療を進めます。

矯正治療の必要性を見極める

お子さまの歯並びが気になったり、歯科医師から歯並びの悪さを指摘されたりしたとき、保護者の方がまず考えるのは歯列矯正なのではないでしょうか。
一方で、「本当に矯正治療が必要なのか」という疑問も生じることでしょう。なかには、治療をしなくても自然と歯並びが改善するように思われるケースもあります。矯正治療は決して低価格ではないので、慎重になるのも当然のことだと思います。
タニ矯正歯科クリニックでは、初回矯正相談を約30分かけて行なっています。現在のお悩みをお伺いすると同時に「お子さまに本当に矯正治療が必要なのか」という点についても、診査したうえでしっかりとご説明します。費用や治療期間についても、わかりやすくご説明させていただきます。

リスク・副作用

矯正治療にともなう
一般的なリスク・副作用

・機能性や審美性を重視するため、公的健康保険対象外の自費診療となり、保険診療よりも高額になります。
・最初は矯正装置による不快感、痛みなどがあります。数日から1~2週間で慣れることが多いです。
・治療期間は症例により異なりますが、成人矯正や永久歯がすべて生え揃っている場合は、一般的に1年半~3年を要します。小児矯正においては、混合歯列期(乳歯と永久歯が混在する時期)生え揃第1期治療で1~2年、永久歯がすべて生え揃ったあとに行なう第2期治療で1~2年半を要することがあります。
・歯の動き方には個人差があるため、治療期間が予想より長期化することがあります。
・装置や顎間ゴムの扱い方、定期的な通院など、矯正治療では患者さまのご協力がたいへん重要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
・治療中は、装置がついているため歯が磨きにくくなります。虫歯や歯周病のリスクが高まるので、丁寧な歯磨きや定期メンテナンスの受診が大切です。また、歯が動くことで見えなかった虫歯が見えるようになることもあります。
・歯を動かすことにより歯根が吸収され、短くなることがあります。また、歯肉が痩せて下がることがあります。
・ごくまれに、歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
・ごくまれに、歯を動かすことで神経に障害を与え、神経が壊死することがあります。
・治療中に金属などのアレルギー症状が出ることがあります。
・治療中に、「顎関節で音が鳴る、顎が痛い、口をあけにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
・問題が生じた場合、当初の治療計画を変更することがあります。
・歯の形状の修正や、噛み合わせの微調整を行なうことがあります。
・矯正装置を誤飲する可能性があります。
・装置を外すときに、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、補綴物(被せ物など)の一部が破損することがあります。
・装置を外したあと、保定装置を指示どおりに使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
・装置を外したあと、現在の噛み合わせに合わせて補綴物(被せ物など)の作製や虫歯治療などをやり直す可能性があります。
・顎の成長発育により、歯並びや噛み合わせが変化する可能性があります。
・治療後に、親知らずの影響で歯並びや噛み合わせが変化する可能性があります。
・加齢や歯周病などにより、歯並びや噛み合わせが変化することがあります。
・矯正治療は、一度始めると元の状態に戻すことが難しくなります。

部分矯正にともなう
一般的なリスク・副作用

・機能性や審美性を重視するため、公的健康保険対象外の自費診療となり、保険診療よりも高額になります。
・前歯6本だけを治す方法なので、噛み合わせは改善できません。噛み合わせの改善を希望される方は、全顎の矯正治療が必要となります。
・症状によっては、でこぼこの前歯がきれいに並ぶスペースを確保するため、歯と歯の間を削る必要があります。しかし、エナメル質(歯の表面)を0.3~0.8mmほど削る程度なので、歯への支障はほとんどありません。
・前歯だけの治療となり動きが限られているので、症状によっては希望どおりに仕上がらないことがあります。

マウスピース型矯正装置を用いた治療にともなう一般的なリスク・副作用

・機能性や審美性を重視するため、公的健康保険対象外の自費診療となり、保険診療よりも高額になります。
・正しい装着方法で1日20時間以上使用しないと、目標とする治療結果を得られないことがあるため、きちんとした自己管理が必要になります。
・ご自身で取り外せるため、紛失することがあります。
・症状によっては、マウスピース型矯正装置で治療できないことがあります。
・お口の中の状態によっては、治療計画どおりの結果が得られないことがあります。
・装着したまま糖分の入った飲料をとると、虫歯を発症しやすくなります。
・治療によって、まれに歯根吸収や歯肉退縮が起こることがあります。
・食いしばりの癖が強い方の場合、奥歯が噛まなくなることがあります。
・治療途中で、ワイヤーを使う治療への変更が必要になることがあります。
・お口の状態によっては、マウスピース型矯正装置に加え、補助矯正装置が必要になることがあります。
・治療完了後は後戻りを防ぐため、保定装置の装着が必要になります。
・薬機法(医薬品医療機器等法)においてまだ承認されていない医療機器です。日本では完成物薬機法対象外の装置であり、医薬品副作用被害救済措置の対象外となることがあります。

薬機法において承認されていない医療機器「マウスピース型矯正装置」について

当院でご提供しているマウスピース型矯正装置は、薬機法(医薬品医療機器等法)においてまだ承認されていない医療機器となりますが、当院ではその有効性を認め、導入しています。

◦未承認医療機器に該当
薬機法上の承認を得ていません(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構ウェブサイトにて2025年1月6日最終確認)。
◦入手経路等
アライン・テクノロジー社(日本法人:インビザライン・ジャパン合同会社)より入手しています。
◦国内の承認医療機器等の有無
国内では、マウスピース型矯正装置と同様の性能を有した承認医療機器は存在しない可能性があります(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構ウェブサイトにて2025年1月6日最終確認)。
◦諸外国における安全性等にかかわる情報
1998年にFDA(米国食品医薬品局)により医療機器として認証を受けていますが、情報が不足しているため、ここでは諸外国における安全性等にかかわる情報は明示できません。今後重大なリスク・副作用が報告される可能性があります。
◦医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度の救済対象外
国内で承認を受けて製造販売されている医薬品・医療機器(生物由来等製品である場合に限る)・再生医療等製品による副作用やウイルス等による感染被害で、万が一健康被害があったとき、「医薬品副作用被害救済制度」「生物由来製品感染等被害救済制度」などの公的な救済制度が適用されますが、未承認医薬品・医療機器・再生医療等製品の使用は救済の対象にはなりません。また、承認を受けて製造販売されている医薬品・医療機器・再生医療等製品であっても、原則として決められた効能・効果、用法・用量および使用上の注意に従って使用されていない場合は、救済の対象にはなりません。
日本では、完成物薬機法対象外の矯正装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
※当該未承認医薬品・医療機器を用いた治療の広告に対する注意事項の情報の正確性について、本ウェブサイトの関係者は一切責任を負いません。

アクチバートルを用いた治療にともなう一般的なリスク・副作用

・マウスピース型の矯正装置で、口腔周囲の筋肉の力を利用して歯を動かすことで噛み合わせを改善します。
・就寝時を中心に1日10時間を目安に使用します。きちんと歯に装着しないと効果が出ないため、しっかりと歯にはめ込む必要があります。
・装着中は話しにくくなります。
・長期間使用すると、顎関節に負担がかかることがあります。